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【新着記事】 【編集追記】Twitter流入70%越え。”Twitter”の話題は盛り上がるを実証。_”バズるアカウントには法則がある” TwitterおじさんとWeb系ツイッタラーが語る、Twitter論
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【編集追記】本記事のTwitter流入70%越え。”Twitter”の話題は盛り上がるを実証。_”バズるアカウントには法則がある” TwitterおじさんとWeb系ツイッタラーが語る、Twitter論
インタビュー

【編集追記】本記事のTwitter流入70%越え。”Twitter”の話題は盛り上がるを実証。_”バズるアカウントには法則がある” TwitterおじさんとWeb系ツイッタラーが語る、Twitter論

Twitterの活用術について詳しい方にインタビューしたい……!そんな思いで、業界で有名なTwitterアカウントにインタビューを申し込んだところ、匿名であればTwitter運用ノウハウを包み隠さずお話しいただけるとのご返答が。そこで今回は仮称“Twitterおじさん”と仮称“Web系ツイッタラー”のお二人に、それぞれのTwitter論・運用ノウハウについてインタビューしてきました。

 Interview:インフルエンサーラボ編集長 大久保亮佑 

二人が知り合ったきっかけもTwitter。

——最初に、お二人はどういったご関係なのですか? 

TwitterおじさんJ氏(以下J氏):そういえば出会ったきっかけもTwitter。もともとTwitter上では知ってて、それから共通の知人を介して出会ったという感じ。 

Web系ツイッタラーI氏(以下I氏):そうそう、Twitter上でこの人は誰なんだろう……ってずっと思ってたから、会った時に “J”さんって◯◯会社の人なの!っていう感じだった(笑)

 ——野暮な質問かもしれませんが、そもそもなぜお二人はTwitterを始めたのでしょうか?

 J氏:その質問って、息を吸いはじめたのはなぜですか?っていうような感じだね。僕は息を吸うようにTwitterをしているから。つぶやかないことは死ぬことと一緒。それくらい生活の一部として楽しんでますね。 

I氏:たしかに。起きて最初に開くのがTwitter。トイレでも、ご飯の時もTwitter。仕事はノートPCとディスプレイでしているんだけど、ノートPCの画面はずっとTwitter。 

J氏:それ、ほぼ仕事してないね(笑)

I氏:いやいや(笑)結構まじめにいうと情報に触れてない方が不安になっちゃう。

 20ものアカウントで分析。フォローすべき人の法則とは?

——Twitterアカウントの数とそれぞれのフォロワー数はどれくらいなんでしょうか?

J氏:合計20アカウントくらい。仕事系のアカウントとか、趣味のアカウントとか……。実験感覚で色々なアカウントを使っているね。メインのアカウントのフォロワー数は2万人弱、趣味のアカウントも1万人弱。2010年くらいにインフルエンサーの影響力を測る「Klout」が出てきて、Kloutスコアを決定するアルゴリズムを解析するためにありとあらゆることをやった。もともと分析好きでTwitterも面白いから相当はまったね。 

I氏:当時は流行ってましたよね、僕もやってました。 僕は、3アカウント持っててメインのアカウントのフォロワー数は3,500人くらい。メインアカウントで仕事もプライベートも関係なく自由に投稿しているから、今はそんなにアカウントは分けてないですね。

 ——20アカウントも……!逆にそれだけフォロワーを伸ばされたお二人がフォローするのはどういった方なのですか? 

J氏:フォローする人には法則があって、それは“ ツイート数が多い人 ”。それが重要だから、フォロワーよりツイート数をまず見る。だって、ツイート数が300と2万だったら、確率的に自分をリツイートしてくれる方は明白でしょ?だから1万ツイート以上の人は基本的にフォローするね。

 I氏:僕は最低2万ツイート以上じゃないとフォロー返ししないですね。あくまで基本なので、そうでないケースもありますけど。

——やはりTwitterをそこまで分析したからこそ、気づいたのでしょうか?

J氏:かなり分析したからね。ツイート数の多い人をフォロワーに抱えると、フォロワー数関係なくバズるようになる。Twitter運用においてコンテンツマーケティングとあるけど、そんなものは関係ない。ツイートするのが多い人が40~50人いたら、「おはよう」でもバズるようになる。全くツイートしないアカウントがフォロワーにいても役に立たないからね。

 テクニックは必要ない。インフルエンサーは誰にでもなれる

——お二人のお話しを聞いていると簡単そうなのですが、インフルエンサーは誰でもなれるものなのでしょうか?

J氏:インフルエンサーは簡単になれるよ。実際、職場のメンバーをインフルエンサーにするためにTwitterをやらせてみたら、半年もしないうちに5,000人くらいのフォロワーがついて投稿もかなりバズるようになった。旅行系のアカウントなんだけど、最近は航空会社からも仕事のオファーが来るまでになって。だから簡単なの、インフルエンサーになるのは。

——半年でそこまで……!その方には最初に何を教えたんですか?  

J氏:まず言ったのが、“自分の好きなことだけつぶやけ”ということ。ものすごく好きなことならずっと続けられる。好きじゃないものはだいたい続かないから。大前提として継続してやることが大事。そして好きなことだけつぶやいていれば、勝手に一つのテーマでの繋がり(例:好きな球団での繋がり等)が出来るからね。

次に大事なのが、※1プライベートグラフ内でTwitterをしているフォロワーを増やすこと。じつは親しい友達などのプライベートグラフでTwitterをやっているのが65%。職場・同級生などの※2ソーシャルグラフが25%。残りの10%が※3インタレストグラフでTwitterをやっている。


※1プライベートグラフ:親しい友人・家族などのプライベートな人間関係の繋がり
※2ソーシャルグラフ:同級生、同じ職場の人などの繋がり
※3インタレストグラフ:趣味や嗜好、興味・関心を共通項とした繋がり

そしてプライベートグラフ内でTwitterやっている人たちは、かなり伝播しやすい。例えばA君のフォロワー30人が親しいクラスメートだとすると、A君のツイートには多くの友達が反応する。親しい人からのLINEは既読スルーしないのと同じで、プライベートグラフ内は反応率が高い

I氏:Twitterでの“いいね”は友達の挨拶ですからね。こちらからすると、おはようって言われたらから、“いいね“して俺も起きてるよって挨拶するみたいな感覚ですもんね。

J氏:そう、そしてプライベートグラフ内でTwitterやっているA君みたいなフォロワーがいて、いいね・リツイートしてくれると、30人の本当に親しい人に伝播する。そしてその30人の誰かが、別のプライベートグラフの人に伝播するという連鎖でバズは起きる

先ほどツイート数が多い人をフォロー返しするって言ったけど、もう一つ大事なのがプライベートグラフでTwitterをやっている人。だから、アカウントを始めた時に自分のアカウントを友人に教えると一気に反応が上がるからすごく大事

——フォロワー数が少ない人でもプライベートグラフ内の連鎖が起こることでバズが生まれるんですね。

 J氏:まとめると、まずは自分の好きなことをつぶやいてインタレストグラフでTwitterを継続的にやること。そしてプライベートグラフでTwitterをしているフォロワーを集める。そうすると段々とバズってきて、他のフォロワーも増えてくる。こうすれば簡単にインフルエンサーになれる。 

インフルエンサーマーケティングに対する誤解

——“インフルエンサーマーケティング”に関して、お二人はどう捉えていますか?

J氏:条件がそろえば効果的だと思う。ただ、まだ誤解されている部分もあるかな。例えば、500万を超えるフォロワーを持つ芸能人っているじゃない、きゃりーぱみゅぱみゅとか。アカウントフォローしてる?

——してないですね。

J氏:500万人もフォロワーがいればリツイートも多くされているはずだよね。ちなみにここ1週間で、きゃりーぱみゅぱみゅとか、自分がフォローしていないフォロワー500万人クラス芸能人のツイートって届いてた?届いてないでしょ?
今のインフルエンサーマーケティングって、フォロワー数の多い人に依頼すればリーチ出来るって思っているけど、ちゃんとインタレストグラフが合っていないと届かない。だからインタレストグラフが合っていない100万人フォロワーを持っているインフルエンサーを何人集めても、届かない人には届かないんだよね。

——つまり、同じ興味関心の中では話題になるけど、そこから一歩外に出ると全く情報が届かないということですね。

J氏:そう、でも一方で「そのインフルエンサーが好き」という人たちには影響力がある。フォロワーが多いからといって、インタレストグラフが合っているフォロワーがどれくらいいるのかは測れないよね。単にフォロワー数を見るのではなくて、インタレストグラフを観察して、目的と合わせることが大事

I氏:これからの世の中は狭くて深いメディアが勝つと思っていて、Jさんの話は自分のその感覚とも合っているなと。メディアはもう数が多いから、広くターゲットを持つよりも一つのニッチな領域を占有できた瞬間にそのメディアの優位性が出ると思う。

J氏:そう、大事なのはフォーカスだよね。インフルエンサーマーケティングでも、ちゃんとインタレストを絞り込んだ設計をしないと効果が出にくい。

I氏:てか、ここまで包み隠さず話ちゃうんだ(笑)

——じゃあフォロワー数でインフルエンサーを選定・値付けするといった手法はナンセンスですね。

I氏:ナンセンスでしかないよね。クソみたいな記事量産してて、うん1,000万PVあるっていったって、そこに広告出稿したいと思わないでしょ?それと同義ですよ。

J氏:うん。インフルエンサーのフォロワーの中に、インタレストグラフでマッチしている人がどれだけいるのかっていう「含有量」で評価するなら、アリだけど……。

——その「含有量」が分かったら面白いですね。

J氏:そう。その含有量を計測できて、かつ費用対効果がわかるのであれば、インフルエンサーマーケティングの適切な運用が可能だとは思う。だからフォロワー数でインフルエンサーの価値を判断するのではなくて「このカテゴリーだったら、自分はバズる」っていうのを持っているのが価値であって、それを申告してもらったら良いんだと思うけど。Twitterの場合は、バズった投稿をモーメントに保存しておいてもらうとか。

I氏:一方で、影響力の範囲の観点でいまだに強いのはやっぱりTV。※4検索する人って、東京とそれ以外の地域だと2倍以上も差があるんですよ。つまり地方の人も含めた全国への波及を目的とするなら、やっぱりTVは強いですよね。
※4参照記事:https://about.yahoo.co.jp/info/bigdata/special/2016/01/ 

あと、例えばマツコ・デラックスさんが何か商品を紹介したからって、僕らは買わないじゃないですか。ここにいる僕たちは※5イノベーター(Innovators:新しいものを自ら進んで採用する層)もしくはアーリーアダプター層(Early Adopters:流行に敏感で自ら情報収集を行い判断する層)だから買わない。でもそれ以外の人は「マス」だから買う。そういう構造は普遍的にあると思いますね。 
※5参照記事:https://ferret-plus.com/2848 

——ちなみに、インスタのインフルエンサーマーケティングについてはどう思いますか?

J氏:それは若い女性専門家に聞いた方が良いです。おじさんが口挟む領域ではない。

I氏:間違いないですね(笑)

現実のヒエラルキー関係なく繋がれる空間、それがTwitterの魅力

——ちなみに……フォロワー数が0になってもTwitterやるんですか?

J氏:やる、僕には関係ない。最初に言った通りTwitterをやらないのは息をしないと同じことだから、死ねって言われるようなもの。

I氏:僕もやるね、いわゆる承認欲求が一切ないから。つぶやいているだけでいい。返信が来れば返すというだけで、フォロワーからの反応があって満たされているという訳ではないから。

——最後に、そんなTwitterへの思いをお願いします。

J氏:Twitterはインタレストグラフで交われる場所。だから現実社会のヒエラルキー関係なく交われて本当に楽しい場所なんだよね。匿名で誰かわからないからみんなタメ口だけど、全然オッケー。

I氏:現実だとJさんには敬語だけど、Twitter上だと「お腹減った!おごって!」ってタメ口だもんね(笑)あれ、今もタメ口だから、リアルでもか(笑)

J氏:でもそれが面白い。何も意識しないで交われるのがTwitter。社会のヒエラルキーを持ち込むと面白くなくなるからね

編集追記(2018年2月28日)

昨年12月にアップしたこちらの記事、面白いデータが出たので追記します。なんとTwitter経由での流入が70%越えで、滞在時間も他の経路と比較すると1.5倍近く長く、編集部でも稀なデータで驚いております。(※通常記事の場合、Facebook流入が20%・Twitter流入が10%程度)
下記は実データです。



対談中、Twitterおじさんが「Twitter上にいる人の共通する興味関心は【Twitter】なので、それを主語にしたコンテンツは盛り上がる」と仰っていましたが、それを体現した記事になりました。

Twitter上で盛り上がりを見せたこの記事ですが、柴犬まるの小野さんのインタビュー記事よりもPVが少なかったので、お二人は相当傷ついておりました……。(笑)

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ライター
大久保亮佑

インフルエンサーラボ創刊編集長。企業向けのSNSマーケティング情報発信メディア、ソーシャルメディアラボ( https://gaiax-socialmedialab.jp/ )の編集長も務める。

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