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伸びる人は“1日10時間 週6配信“。ライバー事務所代表が語る次世代ライバーの3つのポイント
インタビュー

伸びる人は“1日10時間 週6配信“。ライバー事務所代表が語る次世代ライバーの3つのポイント

ツイキャスやニコニコ生放送など、さまざまなプラットフォームの歴史とともに、進化を続けるライブ配信市場。近年では、SHOWROOMやLINE LIVEなど、新世代のライブ配信プラットフォームが盛り上がりを見せています。

2015年に設立された株式会社テクサは、ライブ配信プラットフォームを活用した生配信の企画・制作、インフルエンサーのキャスティングなどを行なうスタートアップ。今回は、自身もライバー(配信者)としての活動経験を有する同社代表取締役社長・飯田祐基氏に、ライブ配信のポイントや、伸びるライバーの特徴などについて、お話を伺いました。

Interview / インフルエンサーラボ編集長 大久保亮佑

プロフィール

飯田 祐基氏:株式会社テクサ 代表取締役社長

http://tekusa.co.jp/

きっかけは、”不遇な配信者”を集めたこと

大久保:飯田さんはもともとご自身で、ライブ配信をされていたと伺っています。どのような配信をなされていたのでしょうか?

飯田氏(以下・敬称略):僕は高校生の頃から、インターネット・ラジオ(ねとらじ)で配信を始めました。その頃は、掲示板に書き込んで見にきてもらう流れで、配信も8時間程度とすごく長かったです。その後ニコニコ生放送などでも配信し、2013年ごろにはブロマガ(ブログマガジン)の登場とともに、有料配信を開始しました。

しかし、当時はまだ個人が配信する映像を見るためにお金を払うという土壌がなく、閲覧者からは「芸能人気どりするな」「無料で観られたものを有料化するのはおかしい」といった言葉をもらうなど、正直厳しい時期でしたね。また、当時は、配信することもお金が必要だったり、特殊な技術が必要だったので、どんなにネット上で集客できる人でも、収入はほとんどゼロといった状況。

そこで、集客力はあるけれどお金を稼げない”不遇な配信者”を集め、ブログマガジン(課金によって閲覧者を限定したブログ)を作り、配信を始めました。

大久保:その後、どのタイミングで起業されようと思われたのでしょうか。

飯田起業したのは2015年2月です。ブログマガジンを始めた頃から、配信事業に可能性を感じ、大学を中退。この業界で生計を立てていく決意をしました。ただそこですぐに起業はせず、社会経験や業界ルールを学ぶために、1年間会社員として働いた後の起業でした。

ライブ配信において大切な3つのポイント

大久保:ねとらじから今まで、ライブ配信の技術や文化はどのような変化があったのでしょうか?

飯田昔は、とにかく視聴者を集めることが配信の目的でした。そのために、とにかく過激なことをしたり、自分自身を神格化することで「中毒」にしたり。この文化は、YouTuberに引き継がれていると思います。

それに比べて、ライブコマースや投げ銭は配信とは性質が違う

ライブコマースは、TVでいう“通販“で通常のテレビ番組とは作りが違うように、コツが必要です。インフルエンサーのトークの正直さや、リスナーの当事者意識が鍵となってくるんです。投げ銭は、面白さや上手さが起因となって集まるのではなく、ちょっと下手で応援したくなるような気持ちが起因となって集まるものです。これは、意図して作ることが非常に難しい。弊社にも投げ銭を年間で1億円投げられるライバーと契約をしていますが、かなり試行錯誤を繰り返しました。   

大久保:今までのご経験から、人気になるライバーにはどんな条件があるのでしょうか?

飯田:主に3つあります。1つ目はリアルさいかにライブっぽさが閲覧者に伝わるかということです。

たとえばお笑いのライブは台本やネタ帳をもとにネタが披露されますが、ライブ配信では台本がなければないほどライブっぽさが出ます。台本を使わない「筋書きのないドラマ」を配信することが、ポイントです。

2つ目は、「共通言語」をもつこと。最近はゲーム実況配信が盛り上がっていますが、これはゲームという共通言語を持っていることが影響しています。

ライブ配信を、居酒屋での会話にたとえて考えるとわかりやすいと思います。居酒屋で中学時代の友達同士で集まり、その中のひとりが、見ず知らずの友達を連れてきたとします。ここで、中学生の頃の話を始めるとまずいですよね。連れてこられた友達は、ポツンと取り残されてしまい会話には入れません。ライブ配信は、それと似た状況が起こりやすい。そうならないために、全ての閲覧者と共通言語をもつことが大切です。誘われてついてきた赤の他人を楽しませる能力や興味を持たせる文脈作りこそ重要なことなのです。   

最後の3つ目はわかりやすさ。インターネットでもテレビでも、生の配信では多くの人に響くわかりやすいものが一番リーチできます。これは共通言語にも繋がる話ですが、コアなファンばかりに響くものではなく、多くの人が理解できるものを配信すること。さっきの居酒屋の例だと、友達の友達でもわかるよう内容を話すこと。それが、新たなファンの獲得にもつながります。なので、コンテンツを作る時には、第三者から見ても楽しめるか?と考えることが重要です。セクシーな女性のちょっとエッチな話は大体の人は楽しめますよね。男性限定ですが笑  

大久保:これから配信をする方に、おすすめのライブ配信プラットフォームはありますか?

飯田:配信で食べていきたいなら、ゲーム実況の配信プラットフォーム「OPENREC.tv(オープンレック)」がおすすめです。ここ一択です。

オープンレックは、閲覧者の循環システムがしっかりしています。まずゲームという共通言語がある。そして、同時接続者ランキングがあり、多いほうが上に表示されるUIになっている。例えば、OPENRECで起こったこととは異なりますが、ヤフミっていうバイオハザード4の縛りプレイで有名なライバーがいるんですが、彼が配信していない時にバイオハザード4を配信していると、そのゲームのファンが見にきてくれる。プラットフォーム内で今どのゲームが流行っているのかもわかりやすいので、その流行に乗る形で配信すれば一定数ファンを獲得でき、人気ライバーになり得るのです。

また、エールと呼ばれる投げ銭と広告収入の2つの稼ぐ仕組みがあるのですが、配信者への還元率も他のプラットフォームに比べて良いみたいです。

オープンレック を活用すると、人気のゲームを1日10時間くらい配信することで必然的に同時接続者数がどんどん増え、ランキングが上位に上がってくる。ちゃんと配信すれば上にあがる仕組みなので、そのうち食べていけるようになると思います。

インフルエンサーの素質は「この人の話を聞いてみたい」

大久保:飯田さんはこれまで多くの配信者と出会われてきたと思いますが、インフルエンサーになる素質を持っている配信者にはどのような特徴があるのでしょうか。

飯田まずは「たくさん配信ができること」が大切です。僕は配信者になるべく長時間の配信をお願いしています。

たとえば弊社内で「この人は伸びる」といわれている人は、1日10時間、週6で配信ができます。ずっと喋っていられますし、ゲーム実況もできますし、ゲームも上手い。1日に10時間以上配信ができれば、多くの閲覧者の流入を見込めますから、可能性が高くなります。

また、「はじめて会った時に興味を惹かれる人」というのも、インフルエンサーの素質があると思います。たとえばすごく太っている、すごく可愛いといった特徴的なもの、印象に残る何かを持っている人です。

感覚としては「仲良くなりたいな」というより「この人の話を聞いてみたい」と感じる人物ですね。

ライバー(配信者)のプレゼンスを上げていく

大久保:最後に、テクサの今後の方向性についてお伺いできますでしょうか。

飯田:短期的な視点でいうと、ライブ配信が生み出した文化やトレンドを体系的に捉え、コンテンツの掛け算をしていきたいです。

現在はゲームコンテンツに対して、掛け算ができるものを意識して、社内で制作部が立ち上がっています。YouTuberや芸能人、グラビアアイドルなど、さまざまなキャストを揃え、そういった方とライバーのコラボを企画していこうと考えています。

加えて、中長期的な視点でいうと、ライバーのプレゼンスを上げ、新たな市場を開拓していきたいと考えています。冒頭でもお話ししたとおり、僕自身が配信を行っていたころはライブ配信で生計を立てるのは難しいことでした。

しかし今やYouTuberは人気職業になり、億単位を稼ぐ人も出てきている。これからは、ライバーの中から、億単位プレイヤーを輩出していくことが僕の使命です。ライバーは、YouTuberや芸能人には無い能力とファンを持っています。 多くの活躍するライバーを生み出していき、「なりたい職業ランキング」に、ライバーがランクインすればいいなと(笑)。そこを目指してできることがあれば、惜しみなくやっていきたいと考えています。

そのためにまずは、必要な成果をしっかりと積み上げていく。先月実施したPRの案件では、1回の生放送案件で8,000インストールの成果を出しています。ライバーについてのマーケティング、プロデューシングは圧倒的に弊社が一番だと自負しておりますので、興味がある会社さんはぜひご連絡お待ちしております!  

アバター
ライター
大久保亮佑

インフルエンサーラボ創刊編集長。企業向けのSNSマーケティング情報発信メディア、ソーシャルメディアラボ( https://gaiax-socialmedialab.jp/ )の編集長も務める。

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